久しぶりに絵の具を使って描く絵の準備をしています。
新作ではありません。お金を得るために売る前提で描く絵です。
でも、完成しても売れるかどうかなんて何の保証もありません。
新作でもなければ、売れるかどうかも分からない絵を描くのに、やる気なんて起こるはずがありません。
僕にとって、絵を描くことは大事の一大事なのです。
そこが、いわゆる画家と言われる人達とは違うところです。
絵を描くことは日常のことではないのです。
話は変わりますが、音楽って、人間が認識できる音域を超えるところの音も、人の感覚に影響を与えるって聞いたことがあります。
昔のレコードはその音域もあったけど、今のCDは人間が認識できない音域はカットされているので、イマイチらしい。
僕は、絵にもそういう部分があるんじゃないかなぁとひそかに思っているのです。
色や形以外に目には見えないけど、目から入ってきて、人の感覚に影響を及ぼす何かがあるんじゃないかなぁと。
もし、絵に魂が込められるとしたら、そんな色や形ではない見えないところにこもっているのではないかと思うのです。
それは、絵を描くのが上手いからといって込められるものではありません。
やっぱり、どれだけその絵に対して愛情を注ぎ込めるかが重要だと思うのです。
へたくそな絵でも、なんか存在感があったり、画面から不思議な圧力を感じたり・・・。
技術的には上手くても、何も感じなかったり・・・。
僕にとって絵を描くということは、魂を込められてこそ・・・なのです。
だから、その絵を本当に描きたいのか?っていう精神的なところが、もっとも重要なことなのです。
なんとか心を奮い立たそうと思っても、そう簡単にコントロールできるものではありません。
そういう意味では、これから描こうとする絵が、納得いくレベルで描けるかどうかどうか自信が無いのです。
だからなかなか踏み込めないのです。キャンバスの準備はできていても。
本当にこんな精神状態で進めてもいいのだろうか?
多分、一ヶ月以上は時間がかかると思います。
結果的に失敗して時間の無駄になってしまわないだろうか・・・。
だったら、直球勝負でやりたいことをやるべきだろうか?
でも、それはお金にならないことだし、経済的不安との戦いになる・・・。
その不安の雑念に打ち勝つことができるだろうか・・・。
どっちの道も困難だなぁ〜。優柔不断な僕。
精神的な弱さが一番の原因だとはわかっているのですが、なかなか強くなれない。
でも、その弱さこそ僕らしさでもある。
もう少し自然の流れに身を任せてから、どうするか決めよう。